PWC116th

2007年4月14日 読書
ISBN:4840223890 文庫 川上 稔 メディアワークス 2003/06 ¥704







 またか。またなのか。歴史は繰り返す。再びスタンダードの大会・・・京都から何一つ変わらないメタ・・・に出るにあたり、俺はビートダウンの誓いを破ろうかとひたすらに逡巡した。《硫黄の精霊/Sulfur Elemental(PLC)》が環境の代名詞となって久しい。もはや白いビートダウンの可能性は潰えた。ボロスはグルールにTier1の座を明け渡し、あとはただ座して死を待つのみ・・・かに見えた。

 しかし、諦めない。日本を。いや、ボロスを。プロツアー横浜の直前予選が近づくにつれ、ボロスとともに心中するという俺の覚悟は固まっていく。そうだ、これはむしろ好機とも言える。ボロスがメタの中心から大きく外れた今、ボロスを念頭に置いたデッキ構築など考えられない。そこをもはやRogue Deckと化したボロスを駆る俺が横合いから思い切り殴りつける。完璧すぎるプランだ。

 だがプランだけ完璧でも理想と現実の間には大きな齟齬があって、さっきまで都合のいい妄想で見てみぬフリをし続けてはきたけれど、やはりいずれにせよ《硫黄の精霊/Sulfur Elemental(PLC)》を越えなければならない。

 ボロスが、ボロスでありながら、《硫黄の精霊/Sulfur Elemental(PLC)》を越える・・・まったく不可能に見えるその命題。俺は頭を抱えた。そしてこのことを考え始めたのが金曜の夜だったため、答えは出ないまま夜は明け、大会当日の朝を迎えた・・・


4《サバンナ・ライオン/Savannah Lions(9ED)》
4《聖なる後光の騎士/Knight of the Holy Nimbus(TSP)》
4《レオニンの空狩人/Leonin Skyhunter(9ED)》
1《空騎士の軍団兵/Skyknight Legionnaire(RAV)》
2《天界の十字軍/Celestial Crusader(TSP)》
1《カルシダーム/Calciderm(PLC)》
4《裂け目の稲妻/Rift Bolt(TSP)》
4《火山の鎚/Volcanic Hammer(9ED)》
4《稲妻のらせん/Lightning Helix(RAV)》
4《黒焦げ/Char(RAV)》
3《悪魔火/Demonfire(DIS)》
3《名誉の道行き/Honorable Passage(TSB)》
4《聖なる鋳造所/Sacred Foundry(RAV)》
4《戦場の鍛冶場/Battlefield Forge(9ED)》
3《ボロスの駐屯地/Boros Garrison(RAV)》
2《宝石鉱山/Gemstone Mine(TSB)》
7《平地/Plains(TSP)》
2《山/Mountain(TSP)》

4《解呪/Disenchant(TSB)》
4《氷結地獄/Cryoclasm(CSP)》
4《時間の孤立/Temporal Isolation(TSP)》
3《カルシダーム/Calciderm(PLC)》

 とりあえずトップメタはグルール、トリコロール、イゼットロンといずれも赤いデッキのためメインパッセージは維持してみた。だが、所詮苦肉の策に過ぎない。受け身になったところで《硫黄の精霊/Sulfur Elemental(PLC)》は防げない。勝つためには前へ。アドバンテージの喪失を恐れず、ただひたすらに最速を、テンポの境地を目指す。それが俺の信念だったはず・・・

 参加者104名、スイスドロー7回戦。

第一回戦 VS青黒コントロール       2−0
一戦目 お互いダブマリ、3ターン目の《空騎士の軍団兵/Skyknight Legionnaire(RAV)》が通ってこいつが10点くらい削って勝ち。
二戦目 相手が事故気味の間にインスタント本体火力祭りで勝ち。

第二回戦 VSScryb&Force&Elemental    0−2
一戦目 飛行でちまちまビートするが、ライフ8まで削られて出てくる《幽体の魔力/Spectral Force(TSP)》。しかしトップ《名誉の道行き/Honorable Passage(TSB)》でかわした!と思ったのも束の間、相手も《スクリブのレインジャー/Scryb Ranger(TSP)》をトップしてて二連続のパンチは防ぎきれなかった・・・
二戦目 同じ感じで一枚目のスクリブ焼いたら二枚目持たれててフォースに《ロクソドンの戦槌/Loxodon Warhammer(9ED)》つけられて負け。

第三回戦 VS緑単氷雪           2−1
一戦目 バーンモードで勝ち。
二戦目 《運命の回避/Avoid Fate(TSB)》とかでいなされてライフ削られ、《幽体の魔力/Spectral Force(TSP)》が出てきて負け。
三戦目 サバンナ→ニンバス→ニンバス→十字軍の超ぶんぶんで勝ち。

第四回戦 VSイゼットロン         1−2
一戦目 ダブマリで相手が印鑑→印鑑&印鑑→《連絡/Tidings(9ED)》→「揃いました」あれ?声が、遅れて(ry
二戦目 なんかノーマリ土地1枚でキープしたらしくぼこぼこにする。
三戦目 5ターン目に「揃いましt(ry

第五回戦 VS黒単メガハンデス       2−0
一戦目 《小悪疫/Smallpox(TSP)》で1対2.5交換くらい取られるも普通に《闇の腹心/Dark Confidant(RAV)》二体を即焼きして《聖なる後光の騎士/Knight of the Holy Nimbus(TSP)》が残ってそのまま殴って勝ち。
二戦目 相手が《拷問台/The Rack(TSB)》3枚引いてパーマネントが残りまくって勝ち。

第六回戦 VSイゼットロン         2−0
一戦目 《天界の十字軍/Celestial Crusader(TSP)》2枚とも引いて連打して勝ち。
二戦目 なんか相手の土地がすごい止まってて生物で削って暴勇《悪魔火/Demonfire(DIS)》で勝ち。

第七回戦 VSピクルス(こうへい君)    2−1
一戦目 土地引けないとものすごいテンポ悪いハンドをワンマリでキープして引けないで圧敗。
二戦目 すげーたくさん土地引いたけど暴勇《悪魔火/Demonfire(DIS)》だけで勝ち。
三戦目 スペルたくさん引いて《氷結地獄/Cryoclasm(CSP)》2枚通して勝ち。

 てなわけで5−2の17位。しかし直前予選を抜けるにはこんなものではとても足りない。黄金の回転は間に合うのか・・・?

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