ソードアート・オンライン (1) (電撃文庫 (1746))
2009年4月9日 読書 コメント (6)Sword Art Online・・・この小説と出会ったのは、丁度SAO4の掲載が始まって少し経った頃だっただろうか。
当時ウェブ上で公開されていたSAO1を時の詩人に紹介されて読み始めたが最後、興奮の収まらぬまま一気に読み終え、あとはその勢いでSAO2、SAO3と貪るように読んだのをよく覚えている。
SAO4は途中からリアルタイムで更新を追い始め、昨年ついに完結した際には、感慨もひとしお、それ以上に喪失感でいっぱいで、以来SAO1や4(個人的に好きなので)あるいは外伝を読み返したりして心の空白を埋めようとする日々が続いていた。
ところが、いよいよこのSAO1が書籍化されて全国の書店に並ぶ日が来たのである。
MMORPGを一度でもやったことがある人ならすんなり入り込めるだろうし、そうでない人も端的に自分がRPGゲームの中に放り込まれたという事態を想像してもらえればわかりやすいかもしれない。
簡単なあらすじとして・・・
◇
現実の意識を遮断し、仮想現実世界に意識丸ごと飛び込むことができる新型ゲーム機《ナーヴギア》、そしてそのソフトであるVR(バーチャルリアリティ)MMORPG《ソードアート・オンライン》によって仮想現実世界にある浮遊城《アインクラッド》に一万人のプレーヤーが集うが、とある事情で閉じ込められ、現実世界に帰ることができなくなってしまう。
アインクラッドでの生活、冒険、出会いと別れ。これは現実か、仮想現実か。ただ一つだけわかっていることは、この世界での死が現実世界での死を意味する。現実世界に帰るには、ゲームをクリアするしかないのだ。
◇
ともあれ、ありがとう電撃文庫、ありがとう川原礫。またこの物語を追うことができるなんて。
何度読み返したかわからないSAO1だが、書籍になって改めて読んでみると、このバーチャル世界の質感が変な表現だがとてもリアルで、勢いのある戦闘描写も負けず劣らず魅力的ではあるのだが、この緻密な世界観設定を余すところなく描ききった筆力こそが、この本を自信を持って薦められる理由なのだなあとしみじみ思う。
でも・・・この話の面白さを既に知っていて、書籍化されたものを発売日に買って読み直し、改稿された部分などを見てはニヤニヤするというのも、それはそれで幸せなんだろうけど。
ああ、いいなぁ。やっぱり羨ましいよ。まだ読んだことがない人が。
だって、これからこの物語を死ぬほどわくわくしながら追っていけるんだものね。
------------------------------
Today’s tune
初音ミク「ハイウェイノート」
http://www.nicovideo.jp/watch/sm6398882