アヴァシンの帰還発売直後から、俺の心をひたすらに掴んで離さない1枚のカードがあった。

 そのカードの名は、《ラムホルトの勇者/Champion of Lambholt(AVR)》

 3マナのクリーチャーが能力を2つも持っていて弱いはずがない。そう感じた俺は早速無限の一人回しへと突入し、ついに護身を完成させたのだった。


 『All In Man』
4《教区の勇者/Champion of the Parish(ISD)》
4《アヴァシンの巡礼者/Avacyn’s Pilgrim(ISD)》
4《ギデオンの法の番人/Gideon’s Lawkeeper(M12)》
4《小村の隊長/Hamlet Captain(ISD)》
4《町民の結集/Gather the Townsfolk(DKA)》
4《アヴァブルックの町長/Mayor of Avabruck(ISD)》
4《ラムホルトの勇者/Champion of Lambholt(AVR)》
2《月皇ミケウス/Mikaeus, the Lunarch(ISD)》
2《悪鬼の狩人/Fiend Hunter(ISD)》
3《修復の天使/Restoration Angel(AVR)》
3《四肢切断/Dismember(NPH)》
4《剃刀境の茂み/Razorverge Thicket(SOM)》
4《陽花弁の木立ち/Sunpetal Grove(M11)》
4《魂の洞窟/Cavern of Souls(AVR)》
4《森/Forest(AVR)》
3《平地/Plains(AVR)》
3《ガヴォニーの居住区/Gavony Township(ISD)》

2《精神的つまづき/Mental Misstep(NPH)》
2《はらわた撃ち/Gut Shot(NPH)》
2《ミラディンの十字軍/Mirran Crusader(MBS)》
2《神聖なる反撃/Divine Deflection(AVR)》
2《天使の運命/Angelic Destiny(M12)》
2《帰化/Naturalize(M12)》
2《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben(DKA)》
1《ファイレクシアの変形者/Phyrexian Metamorph(NPH)》


 最初は誰でも通過する白赤人間、しかしそのマナベースの弱さに嫌気がさし、やっぱ有効色でしょってことで出来たのがこのデッキだ。

 《陽花弁の木立ち/Sunpetal Grove(M12)》-《剃刀境の茂み/Razorverge Thicket(SOM)》-《魂の洞窟/Cavern of Souls(AVR)》のライン・・・すなわち2色ランドを3種12枚使えるというのは、ビートダウンにとってはとても大きい。使いづらい《魂の洞窟/Cavern of Souls(AVR)》を最強のランドとして使い潰すことのできる組み合わせは、やはりクリーチャータイプを統一しやすい緑白だろう。

 また、『《四肢切断/Dismember(NPH)》以外は全てクリーチャー』という構造は、マナカーブの広がりからするとAll In Oneというよりむしろ同盟者に近い。

 すなわち、《教区の勇者/Champion of the Parish(ISD)》と《ラムホルトの勇者/Champion of Lambholt(AVR)》の育成ゲーである。

 そう聞くと今スタンダードに跋扈する《蒸気の絡みつき/Vapor Snag(NPH)》のことが頭をよぎるかもしれないが、そこは心配ない。一人回しでは脳内で1回も撃たれなかった。すなわち、《ラムホルトの勇者/Champion of Lambholt(AVR)》のパワーは実質∞である。LAMBHOLT∞でUVERworldということだ。

 もちろん、《小村の隊長/Hamlet Captain(ISD)》と《アヴァブルックの町長/Mayor of Avabruck(ISD)》によるロードビートダウンという意味ではキスキンに通じる部分もある。一人回しの気持ちよさも折り紙つきだ。

 そしてそれら全てを最後尾からバックアップするのが、《ラムホルトの勇者/Champion of Lambholt(AVR)》とのシナジーも強烈(?)な《修復の天使/Restoration Angel(AVR)》と、土地でありながらクルセイドというこの色にしかない絶大なアドバンテージこと《ガヴォニーの居住区/Gavony Township(ISD)》である。

 完璧・・・まさに完璧なデッキが出来上がってしまった。

 リアルが忙しくて今頃お披露目になってしまったが、今日以後はこの『All In Man』がスタンダードの閉塞感を打ち破るソリューションとして君臨することになるだろう。

            ◇

 デッキを作ってしまったからには、実戦で回さざるをえない。それがデュエリストの性(サガ)というものだ。

 そして、今回はあらゆる点において抜かりはない。

 なにせ既に《ラムホルトの勇者/Champion of Lambholt(AVR)》は高値高騰を見込んで10枚買っておいた。

 今日俺がゲームデーで優勝することにより勇者がその圧倒的強さを見せつけてAVRのトップレアとなる予定だから、ざっと計算してもボロ儲けである。

 これで一人回しに費やした時間を時給に換算してみて悲しくなるようなことはない。

 ここまで本当に長かった・・・だが今こそ《ラムホルトの勇者/Champion of Lambholt(AVR)》という名の怪物を、俺がスタンダードに解き放つ!!

 参加者33名、スイスドロー6回戦。6-0まで駆け抜ける!!

            ◇

第一回戦 VSナヤ人間
一戦目 先手ダブマリで普通に《高原の狩りの達人/Huntmaster of the Fells(DKA)》でがっちりされた後に《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith(MBS)》から《ラムホルトの勇者/Champion of Lambholt(AVR)》出されて育てゲー始まって負け。
サイドせず。
二戦目 調子に乗ってマナクリ2体とも《四肢切断/Dismember(NPH)》したらその後の《刃の接合者/Blade Splicer(NPH)》でビタ止まってついでにフラッドしてて負け。
××

第二回戦 VS白タッチ緑Punk’s Dream
一戦目 後手。《大霊堂のスカージ/Vault Skirge(NPH)》2枚と《きらめく鷹の偶像/Glint Hawk Idol(SOM)》という盤面で《悪鬼の狩人/Fiend Hunter(ISD)》でスカージ追放して返しでパンクス置かれなきゃ勝ちだろとか思ってたら《自然の祝福/Blessings of Nature(AVR)》奇跡されて負け。
In
2《帰化/Naturalize(M12)》
2《はらわた撃ち/Gut Shot(NPH)》
Out
2《小村の隊長/Hamlet Captain(ISD)》
1《四肢切断/Dismember(NPH)》
1《ラムホルトの勇者/Champion of Lambholt(AVR)》
二戦目 パンクス置かれたけど相手が殴りすぎたので勝ち。
In
2《小村の隊長/Hamlet Captain(ISD)》
1《四肢切断/Dismember(NPH)》
Out
3《ラムホルトの勇者/Champion of Lambholt(AVR)》
三戦目 パンクスの返しで一瞬で16点叩き込んで勝ち。
×○○

第三回戦 VS白青Delver人間
一戦目 後手。相手がクロックになる部分をあまり引いてなかったので死ぬほど横に並べてフルパン連打で勝ち。
In
2《はらわた撃ち/Gut Shot(NPH)》
2《精神的つまづき/Mental Misstep(NPH)》
1《帰化/Naturalize(M12)》
Out
4《ラムホルトの勇者/Champion of Lambholt(AVR)》
1《四肢切断/Dismember(NPH)》
二戦目 後手ワンマリ。ランド1とランド2で詰まってろくに動けず、《宿命の旅人/Doomed Traveler(ISD)》にぼこすか殴られて《ムーアランドの憑依地/Moorland Haunt(ISD)》と《迫撃鞘/Mortarpod(MBS)》で削られて負け。
In
2《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben(DKA)》
Out
1《帰化/Naturalize(M12)》
1《四肢切断/Dismember(NPH)》
三戦目 相手ワンマリ。ごり押すも《迫撃鞘/Mortarpod(MBS)》と《機を見た援軍/Timely Reinforcements(M12)》プレイ→次ターンフラッシュバックでまくられそうになるが、相手が《思案/Ponder(M12)》でシャッフル含めて有効牌を引き込めず、何とか削りきる。
○×○

第四回戦 VS青白Delver(もんじ)
一戦目 後手、お互いワンマリ。《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe(NPH)》でハンド見られた後のトップが強くて、相手に《マナ漏出/Mana Leak(M12)》腐らせたまま《ガヴォニーの居住区/Gavony Township(ISD)》無双で勝ち。
In
2《精神的つまづき/Mental Misstep(NPH)》
2《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben(DKA)》
1《ファイレクシアの変形者/Phyrexian Metamorph(NPH)》
Out
4《ラムホルトの勇者/Champion of Lambholt(AVR)》
1《悪鬼の狩人/Fiend Hunter(ISD)》
二戦目 要所の《蒸気の絡みつき/Vapor Snag(NPH)》を《精神的つまづき/Mental Misstep(NPH)》して勝ち。
○○

第五回戦 VS赤緑ステロイド
一戦目 後手ワンマリ。先手2ターン目《戦争と平和の剣/Sword of War and Peace(NPH)》置かれて、その後《忌むべき者のかがり火/Bonfire of the Damned(AVR)》でタッパーとラムホルトが吹っ飛んで、頑張って最大打点でライフゲインまくろうとするもさすがに足りずに負け。
In
2《天使の運命/Angelic Destiny(M12)》
2《ミラディンの十字軍/Mirran Crusader(MBS)》
1《神聖なる反撃/Divine Deflection(AVR)》
Out
4《ラムホルトの勇者/Champion of Lambholt(AVR)》
1《四肢切断/Dismember(NPH)》
二戦目 《ウルフィーの銀心/Wolfir Silverheart(AVR)》出されたけど《ギデオンの法の番人/Gideon’s Lawkeeper(M12)》で本体は封じ、相手の赤マナが《極楽鳥/Birds of Paradise(M11)》しかなくて《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run(ISD)》があまり機能してなかったので、フルパンで射程圏にライフ持ってった後《天使の運命/Angelic Destiny(M12)》で勝ち。
In
2《はらわた撃ち/Gut Shot(NPH)》
Out
1《神聖なる反撃/Divine Deflection(AVR)》
1《天使の運命/Angelic Destiny(M12)》
三戦目 また相手2ターン目《戦争と平和の剣/Sword of War and Peace(NPH)》だったけどそれ以外ほとんど何も引かれてなかったので何とかゲームになって、相手の《高まる残虐性/Increasing Savagery(DKA)》の対象ミス+セットランドしないミスにより勝ち。
×○○

第六回戦 VS《雲隠れ/Cloudshift(AVR)》入りナヤ殻
下当たりでIDできず。
一戦目 後手。相手がマナクリキープでフラッドしてたけど《酸のスライム/Acidic Slime(M11)》と《雲隠れ/Cloudshift(AVR)》でマナ縛られて、それでもあと1パンてとこで《出産の殻/Birthing Pod(NPH)》→《高原の狩りの達人/Huntmaster of the Fells(DKA)》と引かれて《霊誉の僧兵/Geist-Honored Monk(ISD)》につながれ、返しで殴らないミスによりそのまま《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine(SOM)》から《大修道士、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Grand Cenobite(NPH)》で負け。
In
2《はらわた撃ち/Gut Shot(NPH)》
Out
1《四肢切断/Dismember(NPH)》
1《修復の天使/Restoration Angel(AVR)》
二戦目 3ターン目《審判の日/Day of Judgment(M11)》で絶望したけどその後《ラムホルトの勇者/Champion of Lambholt(AVR)》が無双して勝ち。奇跡か。
In
1《天使の運命/Angelic Destiny(M12)》
Out
1《ラムホルトの勇者/Champion of Lambholt(AVR)》
三戦目 《漸増爆弾/Ratchet Bomb(SOM)》でシャクられ、《出産の殻/Birthing Pod(NPH)》がぐるぐる回ってもうダメだーってとこで延長5ターン。守りきって引き分け。
×○-

 4-1-1は7位で決勝ラウンドへ。

準々決勝 VS青白Delver(イカ彦)
一戦目 スイスラウンドの順位で先手後手が決まるルールの採用により強制後手。相手がランド詰まってるのに《修復の天使/Restoration Angel(AVR)》3枚引いててこっちだけ《修復の天使/Restoration Angel(AVR)》とか並べて殴って勝ち。
In
Out
4《ラムホルトの勇者/Champion of Lambholt(AVR)》
二戦目 お互いワンマリ、こっち土地1で詰まって《地下牢の霊/Dungeon Geists(DKA)》を《修復の天使/Restoration Angel(AVR)》されて《蒸気の絡みつき/Vapor Snag(NPH)》も撃たれて負け。
三戦目 こっちがちょっとフラッドして《地下牢の霊/Dungeon Geists(DKA)》と《修復の天使/Restoration Angel(AVR)》で負け。
○××

            ◇

 というわけで1没。まあゴミみたいなカードがメインに4枚も入っててむしろよく頑張ったというところだろう。

 こうして圧倒的なサイドアウト率の高さを誇ったラムなんとかさんはデッキから永久追放となったのであった。

 ・・・なんか6枚も余ってるんだけどどういうこと?

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 Today’s tune

 鏡音リン「かえるたちのうた」

http://www.nicovideo.jp/watch/sm17699938

コメント

ぷ い に ゅ ー
2012年5月28日17:25

クッソワロタwwwwwwwww

bun
2012年5月28日17:49

真のゴミカード(例えば《狩り立てられたグール/Hunted Ghoul(AVR)》)は何枚保有していても他の需要が発生する事はありえないが故に「X枚余剰がある」と言う表現をしません。
つまりその余剰分が6枚だろうと10枚だろうと関係ないって事ですよ!やったね、まつがんさん!

でもマジレスすると《ラムホルトの勇者/Champion of Lambholt(AVR)》に書かれている事は弱くないよね。

YMS
2012年5月28日22:30

ガチで超笑いましたwww

《小村の隊長/Hamlet Captain》を採用するあたりがさすがですね~

まつがん
2012年5月28日22:35

>ぷいにゅー
でも俺は1-6してないもんね!

>bun
そうか!ゼロに何をかけてもゼロだもんな!

せめてガットショットとヴェイパーが落ちてくれれば・・・orz

まつがん
2012年5月28日22:39

>YMS
隊長は意外に結構強かったですね。3/1喊声だとすぐ死んじゃうところ、強化するとタフ3になるというのはなかなかタフですし、ブロック時の誘発も地味に活躍しました。

ロボ猫ふらみー
2012年5月29日0:05

らむなんとかさんは、野球でいうとこの偵察メンバーとしては優れていたのかもしれない。
本人が活躍しなくても、デッキにおける魂部分を高めていてくれたんだよ!

まつがん
2012年5月30日2:50

>猫先生
なるほど。じゃあ今度からはファイルの中から遠隔で魂部分を高めてもらうことにするわ。秘密兵器的な感じで。

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