PWC-229th-

　今シーズン最後のPWC。ということは同時に、3月頭に開催されるPWC Championshipの出場権利を手に入れる最後の機会でもある。


　とはいえ、会場に集まる知り合いたちの顔を見ると別段必死さは感じられない。もちろん、今日決定される第五期ミスターPWCをめぐるポイントランキング争いにおいて、AKKAが独走状態で既にほぼ趨勢が決まっている、ということもある。


　だが何より、普段からPWCによく出ている人なら一度くらいは上位に入賞してチャンピオンシップの出場権をなんとはなしに獲得していてしかるべきなのだ。先ほどの知り合いたちは皆、どこかのPWCで権利を獲得しており、今更焦る必要などないのだろう。


　だというのに、今シーズンの俺は。正確なところは覚えていないが5回は下らないだろう回数を出場して、ただの一度も上位入賞していない。


　最近は学業を優先しPWCに出場する回数そのものが減ってきているとはいえ、プロツアー出場経験（そして初日１－７した経験）のある俺が、なんと無様な。


　そろそろ見せつけねばなるまい。この俺が世界へ通用するデッキビルダーにしてプレイヤーであることを・・・！！


　さらに、上位入賞に燃える理由はPWCCの出場権利だけではない。


　先日行われたプロツアーサンディエゴの結果は皆さんご存知だろう。


　この日記でも何度か名前が登場した盟友イカ彦・・・彼がプロツアートップ８に名を連ねる日が来ようとは。


　友人として、素直に祝福したい気持ちが半分。


　だがもう半分は、嫉妬であり、羨望だ。


　ほんのちょっと前まで、スタンダードで真面目に《砂丘乗りの無法者/Dunerider Outlaw(PLC)》使ってた奴だぞ？（注：俺もです）


　それが今やプロツアートップ８とは・・・それに比べて俺は。


　あんなクソデッキやこんなクソデッキのせいで、ここ二回のPWCの成績は１－３、１－４ともはや底辺を這いずり回っている。もし今日もまた１－２してしまうと、プロツアー京都の悪夢・・・マジックの神への感謝、３－９（サンキュー）を一人で達成してしまう。


　一人サンキューを回避するためにも、ここは踏ん張りどころである。


　もう二度と、プロツアーの舞台に俺が立つことはないだろう。それでも、後の世において「昔ね、まつがんっていうちょっと強いプレイヤーがいたんだ・・・」と言われるくらいには。俺もこのゲームを続けてきた証を残したい。


　そんな強い意気込みで臨む今回のPWC。当然デッキは（十分な一人回しの結果）会心の出来である。


　それでは、今日のデッキレシピをお目にかけよう。


　『6th place! 37 points! From Japan!! Yoshihikoooooo Ikawaaaaaaa!!!』
４《絞り取る悪魔/Extractor Demon(CON)》
４《朽ちゆくネズミ/Rotting Rats(CON)》
４《意思切る者/Architects of Will(ARB)》
４《吸血鬼の夜鷲/Vampire Nighthawk(ZEN)》
３《セドラクシスの死霊/Sedraxis Specter(ALA)》
３《巨怪なオサムシ/Monstrous Carabid(ARB)》
２《死体の鑑定人/Corpse Connoisseur(ALA)》
２《ケデレクトのリバイアサン/Kederekt Leviathan(ALA)》
１《命運縫い/Fatestitcher(ALA)》
３《秘本掃き/Tome Scour(M10)》
４《不気味な発見/Grim Discovery(ZEN)》
４《面晶体のカニ/Hedron Crab(ZEN)》
１《魂の消耗/Consume Spirit(M10)》
４《アガディームの墓所/Crypt of Agadeem(ZEN)》
３《水没した地下墓地/Drowned Catacomb(M10)》
４《沸騰する小湖/Scalding Tarn(ZEN)》
２《湿地の干潟/Marsh Flats(ZEN)》
１《広漠なる変幻地/Terramorphic Expanse(M10)》
３《島/Island(ZEN)》
３《沼/Swamp(ZEN)》
１《山/Mountain(ZEN)》

２《強迫/Duress(M10)》
３《瞬間凍結/Flashfreeze(M10)》
２《苦悶のねじれ/Agony Warp(ALA)》
３《水膨れ虫/Blister Beetle(ALA)》
３《複製の儀式/Rite of Replication(ZEN)》
２《マラキールの血魔女/Malakir Bloodwitch(ZEN)》


　「昔ね、まつがんっていうちょっと頭のおかしいプレイヤーがいたんだ・・・」


　それにしても懲りない奴である。プロ緑と夜鷲のハーモニーによって１－４という不名誉極まりない成績を残したにも関わらず、再び蘇生デッキを手に取るとは・・・


　だが、一見不可能に見えるようなことほど、達成した時の満足は大きいものである。


　それにこのデッキで上位に入賞したら、それはもう「プレイヤーが格別上手い」としか考えられないだろう？


　・・・なんか趣旨が錯綜している気がしないでもないが、要するに勝てばいいのである。そこだけはブレていない。


　参加者152名、スイスドロー8回戦。８－０まで駆け抜ける！！


　　　　　　　　　　　◇


第一回戦　ＶＳRGヴァラクート（じあき）　　　　　　　　２－０
一戦目　後手ダブマリ。カニ２枚にアガディームというドブン初手キープして、カニ一体焼かれるももう１体引いて超ドブンで勝ち。
In
３《瞬間凍結/Flashfreeze(M10)》
Out
２《ケデレクトのリバイアサン/Kederekt Leviathan(ALA)》
１《巨怪なオサムシ/Monstrous Carabid(ARB)》
二戦目　後手ノーマリ、《ゴブリンの廃墟飛ばし/Goblin Ruinblaster(ZEN)》でアガディーム2枚割られるも素で２枚と《不気味な発見/Grim Discovery(ZEN)》1枚引いていたので1枚残せて、《ムル・ダヤの巫女/Oracle of Mul Daya(ZEN)》いる状態で《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle(ZEN)》起動されてしまうが相手がこちらの素出し《命運縫い/Fatestitcher(ALA)》を除去らなかったおかげで《絞り取る悪魔/Extractor Demon(CON)》と《吸血鬼の夜鷲/Vampire Nighthawk(ZEN)》を一気に素出しできて、盤面楽になって勝ち。


第二回戦　ＶＳジャンド　　　　　　　　　　　　　　　　２－１
一戦目　先手４マリ、ノーランドキープ。程なくして相手のデッキがジャンドとわかったので、《水没した地下墓地/Drowned Catacomb(M10)》だけ見せた状態で投了。
In
３《瞬間凍結/Flashfreeze(M10)》
Out
２《ケデレクトのリバイアサン/Kederekt Leviathan(ALA)》
１《巨怪なオサムシ/Monstrous Carabid(ARB)》
二戦目　先手ノーマリ、なぜか入っている《真髄の針/Pithing Needle(M10)》で《絞り取る悪魔/Extractor Demon(CON)》が指定され、リバイアサンをOutしていたので勝つプランが細くなってしまう。そのまま《大貂皮鹿/Great Sable Stag(M10)》にビートされるが悪魔素出しでダメージレースの構えを見せ、うっかり《魂の消耗/Consume Spirit(M10)》トップして勝ち。
In
２《マラキールの血魔女/Malakir Bloodwitch(ZEN)》
３《複製の儀式/Rite of Replication(ZEN)》
Out
３《秘本掃き/Tome Scour(M10)》
１《巨怪なオサムシ/Monstrous Carabid(ARB)》
１《死体の鑑定人/Corpse Connoisseur(ALA)》
三戦目　後手ノーマリ。パルスぶっぱの夜鷲二体展開で相手の鹿とヒルに対しダメージレースの構えを見せる。相手が除去を持ってない上に血編みが一向に除去をめくらないのでどうにかゲームに。うっかりトップした《マラキールの血魔女/Malakir Bloodwitch(ZEN)》を素打ち《複製の儀式/Rite of Replication(ZEN)》でコピーして《瀝青破/Bituminous Blast(ARB)》も引かれなくて勝ち。


第三回戦　ＶＳ４C続唱　　　　　　　　　　　　　　　　　０－２
一戦目　先手ワンマリ。ちょっとマリガン判断緩すぎた。存分に広がりんぐ（《広がりゆく海/Spreading Seas(ZEN)》）されて負け。
サイドなし
二戦目　先手ノーマリ。ていうかこれ相性悪すぎじゃない？土地止まった上に《復讐のアジャニ/Ajani Vengeant(ALA)》で負け。


第四回戦　ＶＳ緑単エルドラージ　　　　　　　　　　　２－０
一戦目　先手ノーマリ。相手が《東屋のエルフ/Arbor Elf(WWK)》→《ニッサに選ばれし者/Nissa’s Chosen(ZEN)》→《ニッサ・レヴェイン/Nissa Revane(ZEN)》→《エルドラージの碑/Eldrazi Monument(ZEN)》の動きだったのでクロック低くて《ケデレクトのリバイアサン/Kederekt Leviathan(ALA)》で全部戻して勝ち。
In
３《水膨れ虫/Blister Beetle(ALA)》
３《瞬間凍結/Flashfreeze(M10)》
Out
２《セドラクシスの死霊/Sedraxis Specter(ALA)》
１《巨怪なオサムシ/Monstrous Carabid(ARB)》
１《死体の鑑定人/Corpse Connoisseur(ALA)》
１《秘本掃き/Tome Scour(M10)》
１《朽ちゆくネズミ/Rotting Rats(CON)》
二戦目　後手ワンマリ。相手が土地多めに引いてて《ジョラーガの戦呼び/Joraga Warcaller(WWK)》二体を《巨森、オラン＝リーフ/Oran-Rief, the Vastwood(ZEN)》で一気に強化する動き（一枚を《瞬間凍結/Flashfreeze(M10)》）。《酸のスライム/Acidic Slime(M10)》出されるが《アガディームの墓所/Crypt of Agadeem(ZEN)》３枚引いてて全然関係なく１７点叩き込んで勝ち。


第五回戦　ＶＳナヤ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　０－２
一戦目　後手トリマリ。《復讐のアジャニ/Ajani Vengeant(ALA)》と《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker(M10)》３枚ずつ引かれて、頑張って全部殺したけどライフ１になって、さあこれから逆転だというところで《稲妻/Lightning Bolt(M10)》トップされて負け。
サイドなし
二戦目　先手ダブマリ。《ゴブリンの廃墟飛ばし/Goblin Ruinblaster(ZEN)》《復讐のアジャニ/Ajani Vengeant(ALA)》《地盤の際/Tectonic Edge(WWK)》《酸のスライム/Acidic Slime(M10)》全部食らって無理ゲー。


第六回戦　ＶＳジャンド　　　　　　　　　　　　　　　　　　　２－０
一戦目　後手ノーマリ、カニ２枚から《不気味な発見/Grim Discovery(ZEN)》につなげるドブンで勝ち。
In
３《瞬間凍結/Flashfreeze(M10)》
２《マラキールの血魔女/Malakir Bloodwitch(ZEN)》
３《複製の儀式/Rite of Replication(ZEN)》
Out
２《ケデレクトのリバイアサン/Kederekt Leviathan(ALA)》
１《死体の鑑定人/Corpse Connoisseur(ALA)》
３《秘本掃き/Tome Scour(M10)》
２《巨怪なオサムシ/Monstrous Carabid(ARB)》
二戦目　後手ダブマリ、だが相手は先手トリマリ。素出し《命運縫い/Fatestitcher(ALA)》や《瞬間凍結/Flashfreeze(M10)》で態勢を整え、素出しの《絞り取る悪魔/Extractor Demon(CON)》から一気に墓地を肥やして勝ち。


　　　　　　　　　　　◇


　・・・と、ここでドラフトしたくなったのでドロップ。４－２ならまあクソデッキなりによくやったというところだろう。


　それでも、何度目かわからないが蘇生デッキの限界を感じたので続けたくなくなったというのもまた事実である。正直このデッキで８回戦は苦行に近い。なんといっても弱点が多すぎる。


　ひとまずRoEが出るまではお蔵入りしてもらって、しばらくは別のクソデッキを調整することとしようか・・・


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　ドロップ後はサイドイベントの8ドラに参加。
　

１－１　《噴出の稲妻/Burst Lightning(ZEN)》流して《湿地での被災/Marsh Casualties(ZEN)》
１－２　レア抜けで《迷いし者の番人/Shepherd of the Lost(ZEN)》
１－３　レア・アンコ抜けで《ウマーラの猛禽/Umara Raptor(ZEN)》《オラン＝リーフの生き残り/Oran-Rief Survivalist(ZEN)》流して《冒険者の装具/Adventuring Gear(ZEN)》
１－４　《グール・ドラズの吸血鬼/Guul Draz Vampire(ZEN)》流して《オラン＝リーフの生き残り/Oran-Rief Survivalist(ZEN)》
１－５　《サラカーの匪賊/Surrakar Marauder(ZEN)》
１－６　《崖を縫う者/Cliff Threader(ZEN)》
１－７　《オラン＝リーフの出家蜘蛛/Oran-Rief Recluse(ZEN)》
１－８　《原初の怒声/Primal Bellow(ZEN)》
２－１　弱めのパックから《巨大蠍/Giant Scorpion(ZEN)》
２－２　蠍との二択で《変わり樹のバジリスク/Turntimber Basilisk(ZEN)》
３－１　GBなので同盟者意識して《ギザ蜂の群れ/Jagwasp Swarm(WWK)》流して《灰色革の狩人/Graypelt Hunter(WWK)》
３－２　《カルニの庭/Khalni Garden(WWK)》と迷ってあんま使ったことないんで《死の報い/Dead Reckoning(WWK)》。今からするとキチガイ。
３－３　《獣性の脅威/Bestial Menace(WWK)》　
３－４　《帆凧/Kitesail(WWK)》
　あと適当に。


１《迷いし者の番人/Shepherd of the Lost(ZEN)》
１《領地のベイロス/Territorial Baloth(ZEN)》
１《獣性の脅威/Bestial Menace(WWK)》
１《ベイロスの檻の罠/Baloth Cage Trap(ZEN)》
１《灰色革の狩人/Graypelt Hunter(WWK)》
１《面晶体の流浪者/Hedron Rover(WWK)》
１《変わり樹のバジリスク/Turntimber Basilisk(ZEN)》
１《緑織りのドルイド/Greenweaver Druid(ZEN)》
１《オラン＝リーフの出家蜘蛛/Oran-Rief Recluse(ZEN)》
１《巨大蠍/Giant Scorpion(ZEN)》
１《吸血鬼の呪詛術士/Vampire Hexmage(ZEN)》
１《オラン＝リーフの生き残り/Oran-Rief Survivalist(ZEN)》
１《サラカーの匪賊/Surrakar Marauder(ZEN)》
１《湿地での被災/Marsh Casualties(ZEN)》
１《死の報い/Dead Reckoning(WWK)》の
１《帆凧/Kitesail(WWK)》
１《自然の要求/Nature’s Claim(WWK)》
１《地うねり/Groundswell(WWK)》
１《原初の怒声/Primal Bellow(ZEN)》
１《墓所王の探索/Quest for the Gravelord(ZEN)》
１《魂の階段の探検/Soul Stair Expedition(ZEN)》
１《冒険者の装具/Adventuring Gear(ZEN)》
８《森/Forest(ZEN)》
８《沼/Swamp(ZEN)》
１《平地/Plains(ZEN)》
１《セジーリのステップ/Sejiri Steppe(WWK)》


　デッキ弱すぎワロタ。最低限のマナカーブ、生物数、スペルの軽さは抑えてあるが、どう頑張っても２－１しかしないような構成。緑が卓に多くて黒が上家（白黒）と被ってた。2パック目で黒をもっと抑えるピックができただろうか？



第一回戦　ＶＳ緑タッチ赤（ナス）　　　　　　　　　　　　　　２－１
一戦目　《大木口の幼生/Timbermaw Larva(ZEN)》に《野蛮な影法師/Savage Silhouette(ZEN)》ついてディッチャ引けず10/10くらいにそのまま撲殺される。
In
１《残忍な競争/Feral Contest(WWK)》
Out
１《死の報い/Dead Reckoning(WWK)》
二戦目　３ターン目の《巡礼者の目/Pilgrim’s Eye(WWK)》に《ベイロスの檻の罠/Baloth Cage Trap(ZEN)》合わせて、あとはインフェストが刺さって勝ち。
三戦目　後手沼だけキープしたら森引けずに死にかけるも相手の立ち上がりも緩くてどうにか森引き込め、あとはインフェストから攻めに転じてライフを削り、もう一押しというところで膠着したのを《残忍な競争/Feral Contest(WWK)》でこじ開けて勝ち。


第二回戦　ＶＳ青緑（上上家）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　１－２
一戦目　相手青マナ事故ってて勝ち。
二戦目　《冒険者の装具/Adventuring Gear(ZEN)》＋《帆凧/Kitesail(WWK)》で圧勝だろとか思ってたら《生きている津波/Living Tsunami(ZEN)》→脇の生物に《巨身化/Gigantiform(ZEN)》で一気にダメージレースまくられ、最後ジャイグロ引けずに負け。
三戦目　コンマジされて《巨身化/Gigantiform(ZEN)》もついてディッチャ引けず圧敗。


　二本目はあとで気づいたが巨身化ケア（一本目で見てる）でインフェスト素打ちプランがあった。その是非はともかく、もうちょっと考えてもよかったな。



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　Today’s tune

　初音ミク「可能世界のロンド」

http://www.nicovideo.jp/watch/sm9405740