あの時、オレはとんでもない間違いをしでかした。

 あんなこと言うべきじゃなかったんだ・・・言わなければ・・・こんなことには・・・

 話は前日まで遡る。PWC-143rd-を3回戦でドロップした俺は、3回戦目の対戦相手、Blackmasterのデッキをけなして(注:知り合いです)心の平穏を得ようとしていた。


まつがん「なんだそのクソデッキは!どう考えてもこことかそことかおかしいだろ!・・・それにしても、明日のデッキどうしようかな。もう出るのやめよっかな。千葉は遠いし、プロテクグリーンが嘘リューションだとわかった以上、明日までにデッキ作るとか不可能だし」

Blackmaster「そんなに言うなら、今日ボクが6勝したら明日のFinals予選このデッキで出てくださいよ」

まつがん「受けて立つぜ!そんなクソデッキ、どう考えても6勝するわけないし!」




(5時間後)




まつがん「あれブラマス(注:Blaskmasterの愛称)、今もう8回戦なんだけど、こんな前の方の席で何やってるの?」

Blackmaster「ボク今6−1なんで。まつがんさん明日このデッキでよろしくお願いしますね」

まつがん「\(^o^)/」


 結局Blackmasterは最終戦を負けて6−2で終えたが、約束は約束。千葉予選のデッキは思わぬ形で手に入った。

 『The Bluff to God』
4《ウーナのうろつく者/Oona’s Prowler(LRW)》
4《ダウスィーの殺害者/Dauthi Slayer(TSB)》
4《惑乱の死霊/Hypnotic Specter(10E)》
4《なだれ乗り/Avalanche Riders(TSB)》
3《叫び大口/Shriekmaw(LRW)》
2《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander(10E)》
3《思考囲い/Thoughtseize(LRW)》
3《火葬/Incinerate(10E)》
1《雷刃の突撃/Thunderblade Charge(FUT)》
4《涙の雨/Rain of Tears(10E)》
4《不敬の命令/Profane Command(LRW)》
4《婆のあばら家/Auntie’s Hovel(LRW)》
4《硫黄泉/Sulfurous Springs(10E)》
4《偶像の石塚/Graven Cairns(FUT)》
1《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth(PLC)》
4《冠雪の山/Snow-Covered Mountain(CSP)》
7《冠雪の沼/Snow-Covered Swamp(CSP)》

4《ファイレクシアの鉄足/Phyrexian Ironfoot(CSP)》
3《滅び/Damnation(PLC)》
1《火葬/Incinerate(10E)》
1《思考囲い/Thoughtseize(LRW)》
3《硫黄破/Sulfurous Blast(TSP)》
3《鋳塊かじり/Ingot Chewer(LRW)》

 Blackmaster自身が調整していた形とは微妙に違うが、既存のいわゆる「神様へのブラフ型」とのハイブリッドというべきか。コンセプトは当然ブラマス寄りだが個人的な好みは多少反映させてもらっている。

 ブラマスもウーナダウスィーヒッピーが環境的に強いという考えから出発して、我々も一度通過した「メイン涙の雨」からヘビーランデスへとシフトしたという。さらにこのアーキタイプの息切れしやすさから《雷刃の突撃/Thunderblade Charge(FUT)》、そして《なだれ乗り/Avalanche Riders(TSB)》《叫び大口/Shriekmaw(LRW)》《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander(10E)》というCiP能力の多さから《その場しのぎの人形/Makeshift Mannequin(LRW)》に目をつけ、PWCでは華麗なる手腕で6−2という好成績をおさめたわけだが、マネキンは正直オーバーキル感が漂っていたので抜いて、《雷刃の突撃/Thunderblade Charge(FUT)》も再利用できるか怪しかったので1枚にさせてもらった。

 さて、我々は一度メインランデスを通過した、と書いたが、何故「通過した」と結論づけたのか?それは環境が速すぎて3ターン目のランデスにさほど相手の行動を縛る力がないからに他ならない。

 たとえば緑黒エルフ。《思考囲い/Thoughtseize(LRW)》《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves(10E)》《レンの地の克服者/Wren’s Run Vanquisher(LRW)》《タルモゴイフ/Tarmogoyf(FUT)》と2マナ以下のアクションが充実しており、また一度3マナまで到達してしまえば《護民官の道探し/Civic Wayfinder(10E)》で即座にリカバリーが可能である。ましてやこのデッキ相手に後手を取ったなら、3ターン目《獣群の呼び声/Call of the Herd(TSB)》の返しで《涙の雨/Rain of Tears(10E)》などというそら寒い展開が想像できる。

 また青単やフェアリーなども、元々25枚程度の土地が入っている上に、お互いワンテンポ失うと《祖先の幻視/Ancestral Vision(TSP)》の待機カウンターを1個減らしてしまう。また2ターン目の《ウーナのうろつく者/Oona’s Prowler(LRW)》や《ルーンのほつれ/Rune Snag(CSP)》に対し、《涙の雨/Rain of Tears(10E)》。《氷結地獄/Cryoclasm(10E)》ならまだしも、どう考えてもパワー不足である。

 またビッグマナについては、2ターン目のマナブーストがあるから言わずもがな。唯一《肥沃な大地/Fertile Ground(LRW)》に対してだけはまともに働くが、最近では《裂け目翼の雲間を泳ぐもの/Riftwing Cloudskate(TSP)》《造物の学者、ヴェンセール/Venser, Shaper Savant(FUT)》の影響もあり採用しない形が増えてきている。あてにするわけにもいかない。

 以上のような理由で、ランデスはサイド後の先手専用サイドボードとしてのみ有効という結論に至ったわけである。

 しかしこのデッキはメイン8枚のランデス。まして《なだれ乗り/Avalanche Riders(TSB)》・・・?なにこれ・・・4マナって《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker(LRW)》のターンでしょ・・・3/3トークンに対して2/2速攻とか紙過ぎない・・・?そういった当然の疑問が頭をよぎる。だが6−2である。敗者に何も言う資格はない。あえて言うなら、軽々しく賭けに乗った自分が悪いのである。それに6−2なんだから勝てるかもしれないじゃないか。

 約2時間をかけて千葉の会場に赴く。

 参加者147名、スイスドロー8回戦。6−0まで駆け抜けるとは嘘でも言えないテンションで、Finals予選の幕が上がった。

第一回戦 VS緑黒タルモハンデス        0−2
一戦目 後手ダブマリ、《拷問台/The Rack(TSB)》2枚引かれて死亡。
サイド・・・In 4《ファイレクシアの鉄足/Phyrexian Ironfoot(CSP)》 3《鋳塊かじり/Ingot Chewer(LRW)》 1《思考囲い/Thoughtseize(LRW)》 Out 2《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander(10E)》 4《なだれ乗り/Avalanche Riders(TSB)》 2《不敬の命令/Profane Command(LRW)》
二戦目 先手ワンマリ、《叫び大口/Shriekmaw(LRW)》が引けず圧敗。

第二回戦 VS緑黒赤氷雪ビッグマナ      2−1
一戦目 後手ダブマリ、ろくに抵抗もできず負け。
サイド・・・In 1《思考囲い/Thoughtseize(LRW)》 Out 1《雷刃の突撃/Thunderblade Charge(FUT)》
二戦目 先手ワンマリ、たくさん土地割って勝ち。
サイド・・・In 3《滅び/Damnation(PLC)》 1《雷刃の突撃/Thunderblade Charge(FUT)》 Out 3《火葬/Incinerate(10E)》 1《なだれ乗り/Avalanche Riders(TSB)》
三戦目 たくさん土地割って勝ち。

第三回戦 VS緑黒エルフ           1−2
一戦目 先手、《光り葉のナース/Nath of the Gilt-Leaf(LRW)》除去りながら《惑乱の死霊/Hypnotic Specter(10E)》を釣る黒命令が強すぎて《惑乱の死霊/Hypnotic Specter(10E)》二体で殴って勝ち。
サイド・・・In 3《鋳塊かじり/Ingot Chewer(LRW)》 3《滅び/Damnation(PLC)》 Out 4《涙の雨/Rain of Tears(10E)》 3《なだれ乗り/Avalanche Riders(TSB)》
二戦目 後手ワンマリ。《センギアの吸血魔/Sengir Nosferatu(TSP)》と《収穫するものテネブ/Teneb, the Harvester(PLC)》を《滅び/Damnation(PLC)》で葬り、さらに《センギアの吸血魔/Sengir Nosferatu(TSP)》にもう一回《滅び/Damnation(PLC)》撃ったら《光り葉のナース/Nath of the Gilt-Leaf(LRW)》と《レンの地の克服者/Wren’s Run Vanquisher(LRW)》出されて黒命令撃たれて圧敗。
三戦目 先手ワンマリ、相手除去2枚引いてこっちだけ除去引けなくて《傲慢な完全者/Imperious Perfect(LRW)》で圧敗。


 ・゜・(ノД`)

 もう赤黒ダウスィーウーナヒッピーは諦めました。まだ調整の余地はあると思うけど、負けるのに飽きた。

 来週は世界選手権があるからか長野でPTQがあるくらい。再来週のFinals予選が最後のチャンス。それまでにソリューションを見つけることができるのか・・・世界戦のメタが反映される難しい予選だが、勝つしかない。

コメント

nophoto
Blackmaster
2007年12月3日23:32

おいおいw
それは既に俺のデッキじゃないぜw
マネキン入ってないしw

まつがん
まつがん
2007年12月3日23:45

2枚のマネキンとか関係ねーっつーのw

nophoto
BlackMaster
2007年12月4日0:05

マネキンは重要な役割をいつもしてくれますよw
でも、黒命令4なのは確かw

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