GPT京都@横浜二次?
2007年2月10日 対ボロス最強のヴェクパラに対する疑念・・・それは一ヶ月前のGPT横浜@千葉一次に遡る。あの時俺はトップ8のシングルエリミネーションの準決勝でステロイドと当たり、そして敗れた。サイドは既述の通りルサルカ3チャー4アウトでパッセージ3ティヴァダール2密使2イン。ティヴァダールはレジェンダリーである以外ヴェクパラとほぼ同視できる性能である。密使はヴェクパラが例えば《聖なる後光の騎士/Knight of the Holy Nimbus(TSP)》や《名誉の道行き/Honorable Passage(TSB)》を匂わせた《サバンナ・ライオン/Savannah Lions(9ED)》が止まらないのに対し安心してブロックできるというメリットがある(もっとも前者の場合は戦闘後の3点火力で落とされてしまうけれど)しサイド後は互いに《黒焦げ/Char(RAV)》を抜くためヴェクパラに準ずる対ボロス最強カードである。しかし、その4枚を備えても敗れた。何故?
まず挙げられるのは、この4枚のマナ域にある。ヴェクパラはともかく、密使は4マナと重い。ヒヨケと同じマナ域・・・本来はヒヨケを抜くべきところだが、チャーもいらないためサイド後は4マナ域が6枚に増えるという歪なサイドボードになってしまった。土地21枚で4マナまで止まらずセットできるかというとそんなはずもなく、千葉ではなかなか4マナに到達できずにハンドで密使が腐っていた。しかし、これだけならヴェクパラ4枚でなお解決できる問題である。
だが決定的な第二点として、プロ赤先制攻撃を過信するなということを、俺は身をもって学んだ。まず、ヴェクパラは《獣群の呼び声/Call of the Herd(TSB)》トークンを止められない。そして相手のサイドカード。すなわち《荊景学院の戦闘魔道士/Thornscape Battlemage(TSB)》である。INV時代にはFiresで皆お世話になったであろうこのタイムシフトカード、想像以上にやばい。ヴェクパラだろうがプリーストだろうが鼻クソほじって2点。パッセージでプリベントはできるけれど本体にいかない。なんか納得いかないぞ、緑の発生源て。
似たようなことは対ZOOでも言える。ヴェクパラでは《番狼/Watchwolf(RAV)》が止まらない。焼けばいいじゃないというが相手は《狩りの興奮/Thrill of the Hunt(TSP)》をサイドインしているのだ。パッセージよりもさらに軽く火力をケアして、しかも二発分である。相手が赤くない3/3を残すプレイングをしてくれば番狼対ヴェクパラという構図になりうる。ましてや《サバンナ・ライオン/Savannah Lions(9ED)》さえ、パッセージ同様ヴェクパラを越えられるようになる。しかもこちらがパッセージしても相手は同じことをもう一回やるだけで、本体に弾き返さないただのプリベントはパッセージの無駄遣い、大損である。
このように環境のビートダウンがボロスだけではなくZOOやステロもいる現在のメタでは、ヴェクパラ4枚積めばビート対策は完璧だとはならないのである。打撃対策は完璧でも柴千春には勝てない。
しかし、だからといって代わりになるものがそう簡単に見つかるわけがない。何せ、プロテクション持ちでない限りタフネスが4以上なければ3点火力1発で落ちてしまう。コールトークンや《聖なる後光の騎士/Knight of the Holy Nimbus(TSP)》を止める意味でも、タフネス4が欲しい。
もちろん《ワイルドファイアの密使/Wildfire Emissary(TSB)》のように4マナもかかるのではダメだ。3マナ以下でタフネス4・・・本当にそんな都合のいい生物がいるのか・・・?
「迷った時は基本セットを見直せ」という格言がある。今俺が作った。《鋼の壁/Steel Wall(MRD)》ならどうだ?と思ったがスタンダードになかった。9版に入ってたと思ったが気のせいだったか。着眼点は悪くなかったが・・・
そうだ!それなら《霊気炎の壁/AEtherflame Wall(TSP)》がある。サバンナも一方的に殺せるし、これシャドーが止まるぞ。てことはプリーストも・・・?と思ったがプロ赤だからブロックできねー。それにパワー上げるのにマナかかるしやっぱ壁だと根本的な解決になってないよな・・・生物扱いできないし・・・
何か・・・何かないのか・・・
その時!天才たるこの俺に天才のイマジネーションが飛び込んできた。こ、これは・・・やばいぞ・・・優勝だ!優勝祭りだ!と思わず興奮してしまうほどのインスピレーション・・・ていうか本当はWisdom Guildで3マナ以下のタフネス4で絞って検索かけただけだったけど・・・その、舞い降りてきた奇跡の正体は!
《ファイレクシアの鉄足/Phyrexian Ironfoot(CSP)》である。
3マナ3/4は出すだけでかなりのがっちり感があるし、アタックしつつも2マナ払えば即アンタップというのはヒヨケムシのケアに最もふさわしい。文句のつけどころのない性能である。
唯一問題があるとすれば、アンタップには氷雪マナが必要ということである。ボロスの土地21枚のうち、色マナ配分を変えないとすれば、4枚がギルラン、4枚がダメラン、3枚がお帰りランド、2枚が宝石鉱山と合計13枚が特殊地形で占められており、残った8枚も《トロウケアの敷石/Flagstones of Trokair(TSP)》を入れようとすれば冠雪地形など数枚しか入らない。しかし逆に言えば、色マナ配分を変えないでも8枚は入れることが可能なのである。トロウケアの敷石はもともと《燎原の火/Wildfire(9ED)》への耐性をつけるためか、せいぜい相手の敷石セットでテンポを失わせる可能性があるために入っている程度のカードであり、2枚しか入っていない現状その可能性は極めて低い。コントロール側もマナベースを攻められるとすれば大抵は《併合/Annex(9ED)》のため敷石を使用するメリットは薄く、むしろ使用を避けるのが通常だろう。とすれば敷石を冠雪地形に変えてサイドからの鉄足に備えるのに何の不都合もない。
冠雪地形の使用にあたってもう一点心配だったのが、「メインで冠雪地形セットを見られたらサイド鉄足が読まれるのではないか」ということであったが、ボロスのサイドに鉄足を積んだレシピは少なくとも最近のものでは見たことがないし、自分も相手が冠雪地形を置いたところで「まあ、特にデメリットもないしな」とむしろ余計な思考を排除しようとするだろう。ならばボロスが冠雪地形を使っていたところで鉄足を読まれる心配はまず不要と俺は踏んだ。
かくして最強のボロスが完成した。
?へ続く→
まず挙げられるのは、この4枚のマナ域にある。ヴェクパラはともかく、密使は4マナと重い。ヒヨケと同じマナ域・・・本来はヒヨケを抜くべきところだが、チャーもいらないためサイド後は4マナ域が6枚に増えるという歪なサイドボードになってしまった。土地21枚で4マナまで止まらずセットできるかというとそんなはずもなく、千葉ではなかなか4マナに到達できずにハンドで密使が腐っていた。しかし、これだけならヴェクパラ4枚でなお解決できる問題である。
だが決定的な第二点として、プロ赤先制攻撃を過信するなということを、俺は身をもって学んだ。まず、ヴェクパラは《獣群の呼び声/Call of the Herd(TSB)》トークンを止められない。そして相手のサイドカード。すなわち《荊景学院の戦闘魔道士/Thornscape Battlemage(TSB)》である。INV時代にはFiresで皆お世話になったであろうこのタイムシフトカード、想像以上にやばい。ヴェクパラだろうがプリーストだろうが鼻クソほじって2点。パッセージでプリベントはできるけれど本体にいかない。なんか納得いかないぞ、緑の発生源て。
似たようなことは対ZOOでも言える。ヴェクパラでは《番狼/Watchwolf(RAV)》が止まらない。焼けばいいじゃないというが相手は《狩りの興奮/Thrill of the Hunt(TSP)》をサイドインしているのだ。パッセージよりもさらに軽く火力をケアして、しかも二発分である。相手が赤くない3/3を残すプレイングをしてくれば番狼対ヴェクパラという構図になりうる。ましてや《サバンナ・ライオン/Savannah Lions(9ED)》さえ、パッセージ同様ヴェクパラを越えられるようになる。しかもこちらがパッセージしても相手は同じことをもう一回やるだけで、本体に弾き返さないただのプリベントはパッセージの無駄遣い、大損である。
このように環境のビートダウンがボロスだけではなくZOOやステロもいる現在のメタでは、ヴェクパラ4枚積めばビート対策は完璧だとはならないのである。打撃対策は完璧でも柴千春には勝てない。
しかし、だからといって代わりになるものがそう簡単に見つかるわけがない。何せ、プロテクション持ちでない限りタフネスが4以上なければ3点火力1発で落ちてしまう。コールトークンや《聖なる後光の騎士/Knight of the Holy Nimbus(TSP)》を止める意味でも、タフネス4が欲しい。
もちろん《ワイルドファイアの密使/Wildfire Emissary(TSB)》のように4マナもかかるのではダメだ。3マナ以下でタフネス4・・・本当にそんな都合のいい生物がいるのか・・・?
「迷った時は基本セットを見直せ」という格言がある。今俺が作った。《鋼の壁/Steel Wall(MRD)》ならどうだ?と思ったがスタンダードになかった。9版に入ってたと思ったが気のせいだったか。着眼点は悪くなかったが・・・
そうだ!それなら《霊気炎の壁/AEtherflame Wall(TSP)》がある。サバンナも一方的に殺せるし、これシャドーが止まるぞ。てことはプリーストも・・・?と思ったがプロ赤だからブロックできねー。それにパワー上げるのにマナかかるしやっぱ壁だと根本的な解決になってないよな・・・生物扱いできないし・・・
何か・・・何かないのか・・・
その時!天才たるこの俺に天才のイマジネーションが飛び込んできた。こ、これは・・・やばいぞ・・・優勝だ!優勝祭りだ!と思わず興奮してしまうほどのインスピレーション・・・ていうか本当はWisdom Guildで3マナ以下のタフネス4で絞って検索かけただけだったけど・・・その、舞い降りてきた奇跡の正体は!
《ファイレクシアの鉄足/Phyrexian Ironfoot(CSP)》である。
3マナ3/4は出すだけでかなりのがっちり感があるし、アタックしつつも2マナ払えば即アンタップというのはヒヨケムシのケアに最もふさわしい。文句のつけどころのない性能である。
唯一問題があるとすれば、アンタップには氷雪マナが必要ということである。ボロスの土地21枚のうち、色マナ配分を変えないとすれば、4枚がギルラン、4枚がダメラン、3枚がお帰りランド、2枚が宝石鉱山と合計13枚が特殊地形で占められており、残った8枚も《トロウケアの敷石/Flagstones of Trokair(TSP)》を入れようとすれば冠雪地形など数枚しか入らない。しかし逆に言えば、色マナ配分を変えないでも8枚は入れることが可能なのである。トロウケアの敷石はもともと《燎原の火/Wildfire(9ED)》への耐性をつけるためか、せいぜい相手の敷石セットでテンポを失わせる可能性があるために入っている程度のカードであり、2枚しか入っていない現状その可能性は極めて低い。コントロール側もマナベースを攻められるとすれば大抵は《併合/Annex(9ED)》のため敷石を使用するメリットは薄く、むしろ使用を避けるのが通常だろう。とすれば敷石を冠雪地形に変えてサイドからの鉄足に備えるのに何の不都合もない。
冠雪地形の使用にあたってもう一点心配だったのが、「メインで冠雪地形セットを見られたらサイド鉄足が読まれるのではないか」ということであったが、ボロスのサイドに鉄足を積んだレシピは少なくとも最近のものでは見たことがないし、自分も相手が冠雪地形を置いたところで「まあ、特にデメリットもないしな」とむしろ余計な思考を排除しようとするだろう。ならばボロスが冠雪地形を使っていたところで鉄足を読まれる心配はまず不要と俺は踏んだ。
かくして最強のボロスが完成した。
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